8月6日は、広島に原爆が投下された日。9日は長崎、15日は終戦の日。

日本の夏は、戦争を振り返る夏です。昨日も「1945ひろしまタイムライン」の投稿がツイッターを埋め尽くし、多くの方があの日を追体験しました。

 

#もし75年前にSNSがあったら」文字だけなのに、すごくリアルに迫ってきますね…正直、普通の気持ちじゃいられないです。ぜひ、翻訳されて海外向けにも発信されてほしい。

さて、今日紹介するのは、ACジャパン×子ども支援国際NGO「セーブ・ザ・チルドレン」の広告。

 

 

そうなんですよね。日本じゃ戦争は過去のこと、毎年夏が来るたびに振り返るものなんですが、海外の一部地域じゃ、まったくそんなことはなくて。戦争や紛争は、今も隣り合わせにあるもの。

目の前を銃弾が飛び交う、いつ爆撃されるかわからない。死の恐怖に怯えながら暮らすって、どれほどの緊張感と絶望なんでしょう…

 

かけっこする(逃げまどう)子供たちのビジュアルに「聞こえてくるのは、 歓声ですか。 銃声ですか。」のキャッチコピー。

公共広告は、身近じゃないものを、どこまで“自分ごと”に感じさせるかが勝負。つまり、いかに想像力を働かせてもらうかがポイントなんですが、ハッとした方、多いんじゃないでしょうか。

 

下記、ACジャパンのWebサイトから、テレビ/ラジオCMを視聴できます。俳優・西島秀俊さんのナレーションで聴くと、また胸に迫るものがあるんで、ぜひ↓

 

終戦から75年。当時の体験を語れる人は、年々少なくなっています。

通信兵だった、わたしの父方のおじいちゃんも戦争で亡くなり。母方は、内地勤務で海外まで出兵することがなかったため、天寿を全うすることができました。

 

母曰く、おじいちゃんは晩年「戦争当時の話をするのが好きだった」そうです。

激戦地に赴かなかったからか、それとも青春の1ページとして旧友を懐かしむのか。そんな話を聞けなかったのが心残りです。

 

たった、2~3世代前の話です。でも、もう孫のわたしにさえリアルな声は届かない。

そう思うと、風化を止めることなんてできないんだろうなと思います。だって4~5世代前、江戸時代のご先祖様が何をしてたか、把握している人はほぼいないでしょう。

 

人類の歴史は戦争の歴史、火種は近隣諸国のあちこちに。現代の日本人は、たまたま戦争のない時代を生きているに過ぎない。

だけど、あの手この手で語り継がなきゃいけない。戦争しないことを、平和を、あきらめるわけにはいかないから。そこにメディアや広告の役割があるのかもしれません。