8月6日は、広島に原爆が投下された日。9日は長崎、15日は終戦の日。
日本の夏は、戦争を振り返る夏です。昨日も「1945ひろしまタイムライン」の投稿がツイッターを埋め尽くし、多くの方があの日を追体験しました。
「#もし75年前にSNSがあったら」文字だけなのに、すごくリアルに迫ってきますね…正直、普通の気持ちじゃいられないです。ぜひ、翻訳されて海外向けにも発信されてほしい。
さて、今日紹介するのは、ACジャパン×子ども支援国際NGO「セーブ・ザ・チルドレン」の広告。
聞こえてくるのは、
歓声ですか。
銃声ですか。#セーブ・ザ・チルドレン #この手で止める #ACジャパン https://t.co/d7UUe2kzQ6 pic.twitter.com/HD6FrbOXTy— ことばと広告 (@kotobatoad) July 26, 2020
そうなんですよね。日本じゃ戦争は過去のこと、毎年夏が来るたびに振り返るものなんですが、海外の一部地域じゃ、まったくそんなことはなくて。戦争や紛争は、今も隣り合わせにあるもの。
目の前を銃弾が飛び交う、いつ爆撃されるかわからない。死の恐怖に怯えながら暮らすって、どれほどの緊張感と絶望なんでしょう…
かけっこする(逃げまどう)子供たちのビジュアルに「聞こえてくるのは、 歓声ですか。 銃声ですか。」のキャッチコピー。
公共広告は、身近じゃないものを、どこまで“自分ごと”に感じさせるかが勝負。つまり、いかに想像力を働かせてもらうかがポイントなんですが、ハッとした方、多いんじゃないでしょうか。
下記、ACジャパンのWebサイトから、テレビ/ラジオCMを視聴できます。俳優・西島秀俊さんのナレーションで聴くと、また胸に迫るものがあるんで、ぜひ↓
終戦から75年。当時の体験を語れる人は、年々少なくなっています。
通信兵だった、わたしの父方のおじいちゃんも戦争で亡くなり。母方は、内地勤務で海外まで出兵することがなかったため、天寿を全うすることができました。
母曰く、おじいちゃんは晩年「戦争当時の話をするのが好きだった」そうです。
激戦地に赴かなかったからか、それとも青春の1ページとして旧友を懐かしむのか。そんな話を聞けなかったのが心残りです。
たった、2~3世代前の話です。でも、もう孫のわたしにさえリアルな声は届かない。
そう思うと、風化を止めることなんてできないんだろうなと思います。だって4~5世代前、江戸時代のご先祖様が何をしてたか、把握している人はほぼいないでしょう。
人類の歴史は戦争の歴史、火種は近隣諸国のあちこちに。現代の日本人は、たまたま戦争のない時代を生きているに過ぎない。
だけど、あの手この手で語り継がなきゃいけない。戦争しないことを、平和を、あきらめるわけにはいかないから。そこにメディアや広告の役割があるのかもしれません。
聞こえてくるのは、
歓声ですか。 銃声ですか。「#ひろしまタイムライン」を眺めながら、日本の夏は、戦争を振り返る夏だったことを思い出した。でも世界には、戦争や紛争が過去の話じゃない地域がある。#ACジャパン #セーブ・ザ・チルドレン https://t.co/AvSONcmCQr
— ことばと広告 (@kotobatoad) August 7, 2020