この前、WBSを観ていたら、「“お中元”にピンとこない世代もいるので、“夏の贈り物”と呼んでいる百貨店もある」と話していました。
個人的にはわりと衝撃で、「そこまで一般化したワードを捨てるなんてことある?」「それは、すごい決断だなぁ」と思っていました。
お中元に馴染みがない世代にも、文化を引き継いでもらって、マーケットの規模を維持したい。理屈はもちろんわかりますが、ちょっと半信半疑だったので調べてみると…
ほんとでした。たしかに、「夏の贈り物」ってなってます。ん、ちょっと待って。右上をよーく見ると「大丸からお中元」…
あー、そうですよね。そりゃそうだ。どう考えたって、まだ「お中元」ってワードを捨てるはずがありません。今もメインで利用するのは、やっぱり「お中元」に馴染みのある世代でしょう。
ちなみに、他の大きな百貨店はというと
三越は「お中元」がメイン、サブで「夏の贈り物」。高島屋は「お中元」のみですね。どうやら、ちょうど言葉の過渡期にあるようです。
歌は世につれ、世は歌につれと言いますが、もちろん言葉も同じです(というか、歌はそもそも言葉ですね)。
わたしたちがいなくなる頃には、「お中元・お歳暮」なんて言葉もなくなっているのかもしれません。最後に、贈り物のコピーと言えばこちら。
コピーライターの仲畑貴志さんによる、丸井グループのコピー(1981年)です。コピーが抜群に強いですね。ではまた。