サッカー実況のカリスマが教えてくれる、コピーライティングの本質

 

コピーライターでない方が、ときにコピーライティングの本質を語ることがあります。

今日ご紹介するのは、元NHKアナウンサーの山本浩さん。サッカー実況のカリスマと呼ばれた方です。ほんの一部ですがピックアップすると…

 

日本が悲願のワールドカップ(以下、W杯)初出場をかけた試合のキックオフ前

東京千駄ヶ谷の国立競技場の曇り空の向こうに、メキシコの青い空が近づいてきているような気がします。

 W杯メキシコ大会 アジア東地区最終予選(1985年)

 

28年ぶりの五輪出場を決めた一戦、チームメイトを鼓舞する前園選手を見て

前園が声を掛ける。ニッポンに声をかける前園。

アトランタオリンピック アジア最終予選(1996年)

 

この実況について、山本アナは後にこう語っています。

資料は現場に落ちてるってことがわかり始めるんです。(中略)「前園がチームメイトに声を掛けました」っていうと、たぶん“説明”なんですね。「ニッポンに声を掛けました」っていうと、そこにちょっと違う意味があると思うんですけど、そういうものを前園が「言え」って言ってるのがわかるんです。

 

これはもう、コピーライティングの本質とまったく同じです。「資料は現場に落ちてる」そう、コピーもデスクに向かって唸りながら書くものではありません。

現場に行って空気を感じて、開発担当者やユーザーの声を聞いて、自分で使って感じて、そうしてはじめて「何を言うべきか」の糸口が見えてくる。

「説明しない」その通りです。いくら“説明”されても人の心は動きませんからね。感じてもらわないと、購買した/行動した先の未来を想像してもらわないといけません。

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動画で観たい方はこちら。(1:25~)

 

最後にもう一つ(これも動画にあります。4:52~)。W杯初出場を決めた試合、いわゆる「ジョホールバルの歓喜」。その延長戦開始直前の実況です。

もうすぐ初戦を迎えます。いろいろあったけど、頑張れニッポン。

このピッチの上、円陣を組んで、今、散った日本代表は、私達にとっては「彼等」ではありません。これは「私達そのもの」です。

W杯フランス大会 アジア第三代表決定戦(1997年)

 

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