最近よく思うんですが、もうタブー(禁忌)って時代じゃないんですよね。
ネットも広まり、世界が近くなって、声を上げる時代にタブーも何もない。あらゆることをオープンにして、みんなで共有して、知見を蓄えて、次へシフトしようって時代です。
まだまだ、死もタブー視されるところがあるのかな。生きてるうちに、仮定の死の話をするんて不謹慎だ。不思議ですね。あなたもわたしも、生きとし生けるものは、みんないつか死ぬのに。
というわけで、今日紹介するのは遺書動画サービスの「ITAKOTO」。
【ITAKOTO始動】
ロンドンブーツ田村淳発案による、
遺書動画サービス「ITAKOTO」が本日より配信しました!
大事な人と、
遺書の共有をかんたんに。
言いたいこと、
言えなかったこと、
言いづらいこと、大事な人に向けて
文字ではなくて動画で残してみませんか?https://t.co/un0BNhpniJ— ITAKOTO(イタコト) (@itakoto_life) August 3, 2020
ロンブーの田村淳さん発案で、自身が株式会社itakotoのCEOも務めるんだとか。
慶応義塾大学の大学院で「遺書」について研究されて、構想3年。専門家の指導も仰ぎ、やっとこぎつけた今回のローンチというから本気度が伝わってきます。
キャッチコピーがいいじゃないですか「この世から、心のこりをなくしたい。」
なくなるわけないんですが、少なくとも遺書については「大事な人に、これを伝えたかった。もっと感謝の気持ちを言葉にするべきだった」ということはなくそうよと。
この世から、心のこりをなくしたい。
遺書動画サービス「ITAKOTO」のコピーとネーミングがいい。生きていたこと、あなたといたこと、魂を降ろすイタコ。遺書ってなるとハードル上がるけど、これくらいカジュアルな選択肢があってもいい。#ITAKOTO #田村淳 #田村亮 https://t.co/KxxWptGKm2
— ことばと広告 (@kotobatoad) August 4, 2020
そうそう、ネーミングもいい。この世でちゃんと生きて「いたこと」、東北の恐山で霊魂を憑依させて語る「イタコ」、「言いたかったこと」もかかってるのかな。
重すぎず、軽すぎず。生前の余韻や未来への広がりさえ感じるサービス名です。
田村亮さんが淳さんの遺影を抱えるビジュアルも、不謹慎なんて蹴飛ばして、タブーなんて笑いながら打ち破っていこう。そんなメッセージを感じます。
ロゴは、大事な人が亡くなると人生が一時停止するけど、遺書動画でまた再生できることを表しているそう。
これまで世になかった新しいサービスって、こういうコミュニケーションがめっちゃ大事なんです。一瞬で何のサービスかが伝わって、さらに、奥行きもあるクリエイティブ。
淳さん発ということもあって、けっこう話題になっています。
ロンブー田村淳さんは2019年4月から慶應大の大学院に通う。
そこで研究しているのは「遺書」だ。
自分が死んだあと、大切な人にどんな言葉を残したい?
どんな姿を覚えておいて欲しい?田村さんに、普段はタブー視されがちな「死」について話を聞いた。@atsushilonboohttps://t.co/ex8k4fegRX
— ハフポスト日本版 / 会話を生み出す国際メディア (@HuffPostJapan) August 4, 2020
若いうちでも、それこそ何度でも、遺書を書けばいいんだと語る淳さん。
遺書を書けば、大切な人への想いに気づく。自分にとって、何が本当に大切なのかがわかる。この先どう生きていけばいいのか、目の前の道が開けてくる。
遺書とは、死を意識した人、死を目の前にした人だけのものではないんですね。
むしろ、一度しかない人生を、悔いなく生きるために書くべきもの。そうか、だから「この世から、心のこりをなくしたい」なのか。下記は、淳さんのメッセージ動画&全文。ぜひ、読んでみてください。
遺言だと、堅苦しい。遺書だと、自死のイメージもあって憚られる。
いろんな考えがあって当然だけど。このサービスが多くの人にとって、死について、人生について、立ち止まって考えるきっかけになればいい。そう思います。
遺書動画サービス「ITAKOTO」、そのコンセプトが深かった
記事を書き出したとき、わたしはまだ「この世から、心のこりをなくしたい。」の本当の意味を理解してなかった。遺書を書くのは、誰のため?「死のタブー」を乗り越えた先に、手に入れるものとは―#ITAKOTO #田村淳 https://t.co/Kae3WcBCyN
— ことばと広告 (@kotobatoad) August 5, 2020