すごいコピーを見ていると、「自分もあんなコピーが書きたい!」と思いますよね。でも同時に、「あんなの思いつかない…」と愕然とすることもあるでしょう。
だいたいそういうときは、広告クリエイティブを”無から生み出すもの”と勘違いしています。どういうことか、見ていきましょう。
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コピーは無から生み出すものではない
広告クリエイティブは、何もない無の状態から生み出すものではありません。
徹底した情報収集、商品やターゲットの深い理解から生まれることは、これまでの記事でも書いた通りです。これは、なんとなくイメージできると思います。
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これに加えて、どれくらい自分の引き出しを持っているかがポイントになります。引き出しには、自分のこれまでの経験、これまでに見た広告が入っています。
経験と同じくらい、過去の作品をどれだけ見ているかも大事ってことです。
“クリエイティブ”という言葉から、どうしてもゼロから作り上げるイメージを持つかもしれませんが、それは誤った捉え方です。
もし、そんなことができると思っているなら、思い上がりです。広告は文化ですから、先輩たちがこれまでに築いてきたノウハウや観念の上に成り立っています。
ましてや、コピーは言葉です。何千何万年ものあいだ、受け継がれてきた”バトン”です。視点や切り口が新しいことはあっても、無から生み出されたものではありません。
これは広告に限ったことではありません。プロダクトや建築、音楽や映画といったエンターテイメントでも同じです。
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いいコピーを見よう、写そう
コピーが上手くなりたければ、たくさんのコピーを見ることです。
経営者は経営に関する本を読みます。経営の先輩の塾に通います。新人のプロ野球選手は、コーチの指導を受けて基礎を固めて、一流の選手を真似て技を盗みます。
コピーライターは、コピーに関する本を読んで、いいコピーにたくさん触れましょう。
パクリは絶対にダメですが、脳に型や表現の手法を刷り込みましょう。その蓄積がコピーを書くときの引き出しになり、あなたのライティングスキルになります。
引き出しが多ければ、アイデアを掛け合わせるにもバリエーションが生まれます。
それが、”新しい”と捉えられることもあるでしょう(ただ、コピーで新しさを追求する意味はあまりありませんが)。
ライティングの訓練に「写経」があります。写経とは、経典を書き写すことですね。あれと同じように、いいなと思うコピーを横に並べてひたすら書き写します。
手書きじゃなくてもいいですよ、パソコンだっていいです。特にボディコピー(キャッチコピーの次に来る、長めの文章)に有効です。
「書き写すだけ?」と思うでしょうが、話の入り方や展開のさせ方、リズムや句読点の打ち方が身に付きます。バッターが何度も素振りをして、自分のものにするのと同じです。
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まとめ
コピーは決して無から生み出すものではない、いいコピーをたくさん見て、できれば書き写そうというお話でした。
特に、いい作品に数多く触れることは大事です。
蓄積は一気には増えませんから、コツコツと積み重ねましょう。あと、一度ではなかなか身に付きません。何度も繰り返し見て、自分のものにしましょう。
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