インスタやYouTubeの隆盛を例に挙げるまでもなく、ビジュアルが重視される時代です。とにかく見た目で、パッと目を引くことが肝要。若者は、もうテキストを読まないとさえ囁かれます。
さてそんな中、プレスリリース配信サービスの「PR TIMES」がこんな新聞広告を掲載。下記は、PR TIMES広報さんのツイートです。
【たとえ読まれなくても、ぜんぶ書く。PR、14の使命を日経新聞に掲載📰】
本日8月24日の日経新聞朝刊にて、PR TIMESが考えたPR の問いと決意を広告掲載しています。
ぜひ、ご覧いただき「あなたが考える、PRの決意」ご応募ください🤲https://t.co/k4AoYkoTvg pic.twitter.com/B7GkqQduaF— PR TIMES 広報 (@PRTIMES_Inc) August 24, 2020
すごい、なんて骨太な紙面なんだ。
タレントなし、写真なし、カラーなし。文字だけの新聞広告は決してめずらしくありませんが、ここまで終始緊張感が漂う、熱を帯びた文面はあまり目にしたことがありません。
宣言のような、手紙のような、遺書のような、挑戦状のような。
もう出だしからして様子が違います。「たとえ読まれなくても、ぜんぶ書く」この広告のことでしょうか、それともリリースのことでしょうか。なんとも、鬼気迫るキャッチコピーです。
わたしもPRTIMESさん、よく見るんです。ニュースリリースだけに、とにかく情報が早い。
業界の行方を左右するニュースから、商品のパッケージリニューアルやスマホアプリのリリース、地方のお祭りやイベントまで。当然、すべてに目を通すことはできません。
でもたしかに、その情報を届くべき人に届けようと、文面を工夫する人がいる。
ちょっとでも興味を引きそうな写真を選んで、こんな情報も載せたほうがいいかな、もしかしてこれで注文が殺到したりして。いや、さすがにそれはないか。でも、どうか受注につながりますように…
わたしもWebサイトを運用するようになって、そんな気持ちがちょっとだけわかるようになりました。自分の商品やサービスってかわいくて仕方ないんです。
一生懸命作ったモノだから、一人でも多くの人に使ってほしい、食べてほしい。来てほしい、読んでほしい。お客さんの喜ぶ姿を直接は見れないかもしれないけど、どうか届け、このメッセージ。
「PR、14の使命」の第1項にはこうあります。「PRには物語がある。そこにたどり着くまでのプロセスと想いの物語、誰かが誰かに語りたくなる物語がある。」
広告とPRは少し違いますが、同じく、クライアントの思いをユーザーに届ける手伝いをする者として、企業の矜持を感じる新聞広告でした。
PRTIMES×新聞広告「たとえ読まれなくても、ぜんぶ書く」に企業の矜持を見た
なんて骨太な広告。宣言か手紙か、あるいは遺書か挑戦状か。タレントもなく、写真もない。始まりから終わりまで、あるのは、ただ書き手の熱を帯び、鬼気迫るメッセージだけだった。#PRTIMES https://t.co/RsGuSIaScs
— ことばと広告 (@kotobatoad) August 24, 2020