インスタやYouTubeの隆盛を例に挙げるまでもなく、ビジュアルが重視される時代です。とにかく見た目で、パッと目を引くことが肝要。若者は、もうテキストを読まないとさえ囁かれます。

さてそんな中、プレスリリース配信サービスの「PR TIMES」がこんな新聞広告を掲載。下記は、PR TIMES広報さんのツイートです。

 

 

すごい、なんて骨太な紙面なんだ。

タレントなし、写真なし、カラーなし。文字だけの新聞広告は決してめずらしくありませんが、ここまで終始緊張感が漂う、熱を帯びた文面はあまり目にしたことがありません。

 

宣言のような、手紙のような、遺書のような、挑戦状のような。

もう出だしからして様子が違います。「たとえ読まれなくても、ぜんぶ書く」この広告のことでしょうか、それともリリースのことでしょうか。なんとも、鬼気迫るキャッチコピーです。

 

わたしもPRTIMESさん、よく見るんです。ニュースリリースだけに、とにかく情報が早い。

業界の行方を左右するニュースから、商品のパッケージリニューアルやスマホアプリのリリース、地方のお祭りやイベントまで。当然、すべてに目を通すことはできません。

 

でもたしかに、その情報を届くべき人に届けようと、文面を工夫する人がいる。

ちょっとでも興味を引きそうな写真を選んで、こんな情報も載せたほうがいいかな、もしかしてこれで注文が殺到したりして。いや、さすがにそれはないか。でも、どうか受注につながりますように…

 

わたしもWebサイトを運用するようになって、そんな気持ちがちょっとだけわかるようになりました。自分の商品やサービスってかわいくて仕方ないんです。

一生懸命作ったモノだから、一人でも多くの人に使ってほしい、食べてほしい。来てほしい、読んでほしい。お客さんの喜ぶ姿を直接は見れないかもしれないけど、どうか届け、このメッセージ。

 

「PR、14の使命」の第1項にはこうあります。「PRには物語がある。そこにたどり着くまでのプロセスと想いの物語、誰かが誰かに語りたくなる物語がある。

広告とPRは少し違いますが、同じく、クライアントの思いをユーザーに届ける手伝いをする者として、企業の矜持を感じる新聞広告でした。