Q. 質問

クリエイティブ型 VS ダイレクトレスポンス型、後者の魅力はどこにあるのでしょうか?

クリエイターの方々が作成する作品的な広告コピーと、DMに掲載するようなコピーは、全く別物のように感じます。前者が、

  • 新しい視点
  • 表現の自由さ
  • おもしろさ

に重きを置いているのに対して、後者は

  • 反響の大きさ
  • ムダをなくすこと
  • 現実的な内容

 

であるという特徴を持ってます。ダイレクトレスポンス系の広告コピーは、実用性は高いのでしょうが、研究してもストレートな内容ばかりで味気ないため、ちょっとツマラナイ。

しかしながら、転職先を探してみると、どうしてもダイレクトレスポンス型のコピーライター求人に行き着くのが事実です。

 

率直に言って、電通、博報堂、サン・アドなど業界大手でないとクリエイティブな内容の仕事にならないのではと感じてます。

ダイレクトレスポンス型の仕事に就いたときのやりがいって、どこにあるのでしょうか。きっと、反響の大きさで評価されるタイプの仕事なのだとは思います。

自分はどうしても、広告賞が取れる仕事に就きたい気持ちが抜けません。

(シゲルーティン さん)

A. 回答

質問ありがとうございます。かなり踏み込んだ内容ですね、きっと多くの方がモヤモヤと感じてることかなと思います。

わたしはそこまでDM領域に詳しいわけではないので、明確な答えは持ち合わせていませんが、経験から感じていることをお伝えします。

 

まず大前提として、両者の間にそこまで本質的な違いはありません。アプローチこそ異なりますが、両者とも「言葉によって、人を動かす」という点では同じです。

広告コピーは「人を動かしてなんぼ」です。どんなに美しく、おもしろく、感情を揺さぶるようなインパクトのあるコピーも、消費者が行動を起こさないのであれば無価値です。

たしかに、メジャーな広告賞で評価されるようないわゆる「アド」は華やかです。多くのクリエイターがそこを目指し、憧れるのも十分に理解できます。

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ですが、そんなアドも根底には「人にどう感じてもらったら、お金を払ってでも欲しいと思うだろう。貴重な時間を割いて、行ってみたいと思うだろう」

という周到な計算と執念で食らいつくクリエイティビティがあります。これは、ダイレクトレスポンス型のコピーライターにも同じように求められることです。

私見ですが、ここまで個人の嗜好が多様化して、かつ個人へのアプローチがしやすくなっている現代では、DM領域により明るい未来を感じます。

さらに、スマホやウェアラブル端末の将来性を考えれば、両者の境界はあまり意味を持たなくなり、広告の在り様も随分変わっていくだろうと想像しています。

 

さて、そんな話を聞いても「いや、それでもクリエイティブな香りが漂う、メジャーなアドをやりたいんだ!」という声が聞こえてきそうです。

ある意味で、まっとうな感情です。だからこそ多くの求職者がそこを狙い、大手代理店や有力なプロダクションの求人に応募が集まるわけですから。

ですが、ここで大事なのは、「クリエイターとしてのキャリアをスタートさせなければ、絶対にそこにたどり着くことはない」ということです。

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「探してもダイレクトレスポンス型の求人しかない」ということですが、だったらそこを足掛かりにするしかありません。

(ただ大都市に限れば、大手代理店と組んでアドを制作したり、直クライアントで広告賞も狙えるようなプロダクションの求人はあると思いますが)

そこで鍛えられることは、メジャーなアドと決して無関係ではありません。「言葉によるコミュニケーション術」とは学問のようなものなので、キャリアを積めばそれだけ身に付きます。

キャリアを積めばもう経験者ですから、転職の選択肢は確実に増えます(シゲルーティンさんが未経験という前提で話しています)。

 

「ダイレクトレスポンス型」の仕事の魅力、それは「言葉によって人を動かす」、しかもそれがよりリアルに、かつパーソナルな感覚で実感を持てるところでしょうか。

あとは、報酬でしょうね。わたしはきっと日本で一番、コピーライターの求人をチェックしている人間ですが、DM領域の求人の給与は水準が高い(特に上限)ように感じます。

おそらくこれは、前述した「広告が今後どうなっていくか」という話と関連しているでしょう。

コピーライティングとは表現でありつつもビジネスですから、この流れは必然で、よりおもしろい時代になってきているとさえ感じます。

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