あなたが、晴れてコピーライターになったとします(アシスタントでも、他の仕事でも同じです)。これから学んでいくべきことは、たくさんありますね。

社会人としてのマナー、仕事における責任の捉え方、話し方や聞き方、数え上げればきりがありません。中でも、若いうちに必ず身に付けるべきスキルが2つあります。それは、“マネ”と“スピード”です。

マネとは「自己流でやるのではなく、先人のやり方を真似ること」、スピードとは文字通り「仕事の早さ」です。前者については何度か書いているので、今日はスピードについてです。

 

とにかく、早く着手すること

ほんとの新人なら、同時に複数の仕事が与えられることはないかもしれません。でもそんなのは一瞬です。すぐに同時並行で仕事を進めることになります。

同時にやるって、パッとは意味がわからないですよね。わたしたちの脳は一つですし、多くの場合、与えられるPCは一台でしょう。

でも、同時並行しないといけない。“マルチタスク”というやつです。マルチタスクについては、向く人向かない人がありますが、否応なくそんな状況がやってきます。

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この時大事なのは、とにかくどの仕事にも“早めに着手しておく”ということです。

たとえば、Aの仕事をやっていた。そこへBの仕事の依頼が来た。Aの仕事のボリュームがそこそこあり、明日提出だったので、その日はBの仕事には手を付けなかった。

これではマズいということです。30分でも(ほんとに時間がないなら15分でも)いいので、Bの仕事に手を付けて“当たり”をつけるべきです。

短い時間なので、じっくりと取り組むことはできません。コピーライティングなら情報収集だけでもはじめましょう。何か提出する文面なら、見出しや書くべきことなど、文章の骨格だけでも用意しましょう。

すると、その仕事にだいたいどれくらいの時間やパワーがかかるかがわかります。ぼんやりとでも見通しを立てることは大事です。

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早く着手することの利点はもう一つあって、考えるスイッチが入るということです。早めにBの仕事のスイッチを入れておけば、Aの仕事をしながらでもアイデアが浮かぶかもしれません。

それを思いついたときにメモしておけば、いざBの仕事に取り掛かるときに、足掛かりになるでしょう。翌日になってから始めると、そこからスタートになってしまいます。

多少の差に思うかもしれませんが、そうしてるうちにもCの仕事はやってきますからね。遅れは積み重なり、あなたの仕事のスピードに対する評価は下がります。

当然、仕事の出来にもかかわってきますよ。「もう少し残り時間があれば詰められたのに…」ってことにもなりかねません。「一歩目を早く」とは、それほど大事なことなんです。

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なるべく早く、一度目を提出すること

 

仕事には必ず期限が切られています。期限がないなら、それは仕事ではありません。その提出期限までの時間の使い方が、仕事のクオリティを左右します。

たとえば、Aという仕事。一週間後が納品日だとしましょう。あなたは、どのタイミングで上司に提出しますか?(自分で仕事を回している方は、クライアントで考えてみてください)。

 

「一週間後なんだから、一週間後だろう…」と思った方、学生の頃の宿題やレポートならそれでいいですが、ビジネスの世界ではマズいです。

あなたが考えたコピーや企画は、一発で上司のOKが出るでしょうか?一発でクライアントが気に入って満足するものが納品できるでしょうか?

そんなことは、まずありません。そんなことが起こるなら、よほどの天才か(クリエイティブの世界に、そんな人はいませんが)、要求水準の低い仕事です。

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クリエイティブ(一般の仕事も同じでしょうが)は、何度も叩いて良くなります。ましてあなたがまだ若く、新人に近いなら一発でいい仕事ができるはずがありません。

クリエイティブにフロックはありません。だから、なるべく早く一度目の提出をしましょう。そこから、上司やクライアントとすり合わせましょう。

もし、「本当に一週間後の提出でいいから」となっていても、早く提出したほうが最終的にいい仕事、お互いに満足度の高い仕事ができると思いませんか?

そのためにも、前述した「早く着手する」ことは重要なんです。

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まとめ

若いうちに絶対に身に付けておきたい、仕事におけるスピード感とは?とにかく早く着手すること、なるべく早く一度目を提出しようという話でした。

どちらもケースバイケースですが、仕事において時間を味方に付けることは大きなアドバンテージになります。ぜひ、実践してみてください。

 

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