まだまだ暑い日がつづきますが、気づけば8月も終わり。暦の上では、残暑になるでしょうか。
そんな中、明日で94年の歴史に幕を下ろす「としまえん」がこんな新聞広告を掲載。朝日新聞の30段全面広告です。
Thanks.
ほんの瞬間にせよ、まぶしいほどまっ赤に燃えあがるんだ。そして、あとにはまっ白な灰だけが残る。燃えかすなんか残りやしない。まっ白な灰だけだ。(「あしたのジョー」より)
時代が変わっても、庶民の憩いの場所であり続けた「としまえん」のラストメッセージ。#としまえん #新聞広告 pic.twitter.com/kqhS0ksarD
— ことばと広告 (@kotobatoad) August 29, 2020
キャッチコピーは「Thanks.」以上。
これ以上ないシンプルな感謝のメッセージに、真っ白に燃え尽きて、リングの上で灰になった「あしたのジョー」のこと矢吹丈 。
としまえんの広告の歴史を知る方は、けっこう驚いたんじゃないでしょうか。
だって、としまえんといえば「史上最低の遊園地。」「プール冷えてます」に代表される、クスッと笑える広告の象徴のような存在だったから。
ほんと史上最低で、最高の遊園地だった。ありがとう、としまえん。園内やアトラクションだけじゃない、広告でもみんなを楽しませてくれる、笑わせてくれる。そんな遊園地があったことを、僕たちは忘れない。#としまえんありがとう #としまえんの思い出 pic.twitter.com/DqiQHUr5sg
— ことばと広告 (@kotobatoad) August 31, 2020
企画段階では、きっとそういう案も挙がったんでしょう。でも、最後はおちゃらけない。それが、いい意味で裏切り続けてきた同園のラストメッセージ。
きっと、園も広告も、ジョーのように死力を尽くして、やり切ったんだと思います。
大正、昭和、平成、令和と、文字通り時代を駆け抜けた遊園地、としまえん。
時代が変わっても、小さな子供からおじいちゃんおばあちゃんまで、世代を超えて楽しめる、都民の憩いの場所であろうとした同園。庶民のヒーローだったジョーに、その面影が重なります。
おつかれさま、としまえん。こちらこそありがとう、としまえん。
まだ、2日あります。今日は最後の日曜日。子供の頃、親に手を引かれて行ったあのワクワク感。特別な夏の最後の思い出に、さよならを告げにいきませんか。
としまえん新聞広告に、あしたのジョー「Thanks.」
笑えるイメージの強かった同園の広告。最後の最後まで、いい意味で裏切ってくれた。きっと、ジョーと同じく、死力を尽くして戦ったんだ。おつかれさま、としまえん。ありがとう、としまえん。#としまえんありがとう https://t.co/Vp6OeJqENK
— ことばと広告 (@kotobatoad) August 30, 2020