言語化というと、少し大げさに聞こえるかもしれません。簡単に言えば、“言葉にする”ってことです(『「言葉にできる」は武器になる。』って本もありますね)。

書くことを仕事にするコピーライターにとって、これはとても重要です。さっそく見ていきましょう。

 

言語化することに価値がある

コピーライターは、言葉で商品やサービスの価値を高めます。キャッチコピーやボディコピー(キャッチコピーの次に来る、長めの文章)、CMのストーリーなどですね。

これに加えて、もう一つ大きな役割があります。それは、まだ言葉になっていないことの言語化です。たとえば、コンセプトメイクがそうです。コンセプトとは概念のことで、企画の全体を貫く考えです。

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モヤモヤ、フワフワしていることを「これは、◯◯ってことです」と示します。コピーライティングと似てますね。言葉でメッセージを伝えるという意味では同じです。

いまの時代、商品やサービスの機能で差別化するのは難しいので、コンセプトメイクの価値が上がっています。「コンセプトで、ものが売れる」とさえ言われます。

 

言語化は、ミーティングでも重要です。広告やWebの企画は要件が複雑なことが多く、簡単には方向性が定まりません。

それでも、会議室にはアイデアの霞(かすみ)のようなものが浮かんでいます。

こんなとき、「つまり、◯◯ってことですね」と言語化することで、共通認識を持てます。曖昧にしておくと、メンバー各々の解釈になり、企画の軸がブレてしまうんですね。

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言語化して、整理するクセをつける

では、どうすれば言語化する力が身に付くでしょう?それは、普段からのクセづけです。脳の言語化に使う箇所を鍛えないといけませんから、仕事だけでやろうとしても難しいです。

転職活動でもプライベートでも「いま大切なのは、◯◯だな」と、思いや考えを言葉にすることを習慣にしましょう。なるべくシンプルで、わかりやすい言葉にするのがポイントです。

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もちろん、上手くいかないこともあります。たいていの場合、物事や事象は複雑に絡み合っていますから、わかりやすい言葉にできないケースもあるでしょう。

ですが、簡単に投げ出してはいけません。その時がまさに、“コピー脳”が鍛えられる瞬間です。モヤモヤを一つ一つ紐解いて、言語化するよう努めましょう。

 

そうして、言語化したことはメモを取りましょう。視覚化することで、はっきりと認識できます。後で見返して、よりしっくり来るように調整しましょう。

書くことは、頭の中の整理整頓にもなります。思考を掘り下げて、考えが巡っている状態は大事ですが、散らかったままでは、脳に余計な負担がかかります。

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まとめ

言語化することに価値がある、言語化して整理整頓するクセを付けようという話でした。

程度の差こそあれ、誰もが無意識でやっていることですが、コピーライターはより高いレベルで求められます。書くことを仕事にするとは、そういうことです。

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