昨日、Twitterのトレンドを見ていたら「青春18きっぷ」のワードが飛び込んできました。今年も無事発売されるそうで、鉄道ファン&旅好きの方もほっと一安心でしょうか。

というわけで今日紹介するのは、JR東日本のこんなポスターです。

 

 

いいですね。こういうの旅情って言うのかな。ちょっとコピーが読みづらいんで、載せときましょう。コピーライターは籠島康治さんです。

E=(km)²
旅の楽しさ(Enjoy)は、距離(km)の2乗に比例する。

√a=18
旅路(ルート)のなかでは、人はいつも18(age)である。

 

うん、うんうん。数式に閉じ込められた言葉たちが、旅の醍醐味を雄弁に語っています。近場もいいけど、たしかに人には「遠くに行きたい」って願望がある。

で、知らない土地の、知らない駅に降り立って「ああ、こんなとこまで来たのかぁ」って思いたいんです。

 

「旅路(ルート)のなかでは、人はいつも18(age)である。」これがまたいい。

もうあの頃には戻れないけど、一人電車に揺られる旅は、とくに鈍行列車を乗り継ぐ旅は、心の中でずーっと18のままなんですよね。お金もない、守るものもない、ただ時間だけがあったあの頃。

 

こんな別バリエーションもありました。

 

ああ、これもいい。わたしたちはちょっと急ぎ過ぎたのかもしれない。人生にはこんな寄り道、のんびり過ごす時間が必要だ。

最短距離を走ったんじゃ、見つけられないものがある。旅先の出会いが、一生の出会いになることだってある。

 

どれも、もう15年以上も前の広告ですが、旅のすばらしさを語るメッセージは不変です。しばらくそんな旅できてないけど、世の中が落ち着いたらまた行きたいな。

しっかりスケジュールを組む旅も効率的でいいけど、あてどない、宿さえ決めてない、そんな旅がわたしは好きです。

 

そうそう、ツイートの「旅人が愛した数式」は言わずもがな、小川洋子さん「博士の愛した数式」のパロディです。音といい、文字の並びといい、なんて美しいタイトル。

もちろん、ストーリーも秀逸です。青春18きっぷのポスターを集めたこんな本もあるんで、お好きな方はどうぞ。

 

講談社
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