今日は、ここ数日ネットというかツイッター上(?)を賑わせているキャッチコピーについてです。
一時期トレンドにも上がってましたし、山手線もジャックしたので、見たよって方も多いんじゃないでしょうか。そう、クラウドファンディング「CAMPFIRE」の広告です。
おすすめ はじめてのクリエイティブ転職
家入さんも、最後までメッセージに悩んでいた
- 大人の事情を理由に夢を諦めてはいけない。
- ES落ちを理由に夢を諦めてはいけない。
- “ママだから”を理由に夢を諦めてはいけない。
「夢を諦めてはいけない。」のコピーを誰が書いたのかはわかりませんが、最終的に決めたのは、CAMPFIRE代表取締役の家入一真さんです。
下記の記事でも、けっこうな逡巡があったと書かれています。
よんどこ。|(引用)正直いうと、最後の最後まで出すのを悩んでいた部分もありました。
「夢を諦めてはいけない」 山手線のCAMPFIRE広告に賛否。 代表の家入一真さんが明かす真意とは? @scmariesc https://t.co/Is6b8JXGQE
— ことばと広告社 (@kotobatoad) 2019年5月11日
正直いうと、最後の最後まで出すのを悩んでいた部分もありました。(中略)
今回のコピーに限らずですが、新しいサービスやメッセージを出すときには、必ず何かしらの軋轢はあります。自分たちのやっていることは正しいのか。社員を含めて僕も、常に自問自答しています。
「ちょっと言葉が強いかな。そこそこ反発はあるだろうな…」みたいなことは、何度もミーティングで話し合われたんでしょう。コトバの強度の調節もあったかもしれません。
わたしも正直、一瞬「うっ」と思いました。電車に乗ってたわけじゃないですが、車両にいることを想像すると、このジャックはきついんじゃないかな…と。
諦める自由だってある。
夢より大事なものが
あるってことだから。
それは、幸せなことだから。
でも、わたしは#夢を諦めてはいけない— ことばと広告社 (@kotobatoad) 2019年5月10日
まぁ、自由があるよなと思ったってことです。
広告とはある意味で話題をつくることですから(≒広く告げる)、賛否も何もありません。このコピーだからこそ、ここまで広がり、多くの人に届いたんですから。
関連 人間の「喜怒哀楽」、どれかの感情を揺さぶるのがコピーライティング
「ふるえながら、いつも前に進む」と書いた、岩崎俊一さん
で、わたしが思い出したのが、コピーライター 岩崎俊一さんの言葉。「ふるえながら、いつも前に進む」です。
言葉はときどき暴力になるし、みんながみんな、ハッピーなメッセージなんて有り得ない。
何が伝わるのか、刺さるのか、誰も教えてはくれない。それでも、コピーライターは書く。届くと信じた一行を。
サイン本の添え書きに「ふるえながら、いつも前に進む。」と書いた、岩崎俊一さんを想う。
— ことばと広告社 (@kotobatoad) 2019年5月11日
著書のサイン本の添え書きに書かれたというその言葉は、折に触れてわたしに勇気をくれます(岩崎俊一さんは、2014年に他界されています)。
コピーライターだって、いつも自信満々で言葉を世に出してるわけじゃありません。これでいけるかな、いけるよな(みんなもいけるって言ってるし)。
考えに考え、迷いに迷った末に、エイヤッっと出すことだってあります。どこかで決めなきゃいけないから。プロとして、腹を括らないといけないから。
そして、一度放った弾丸は、決して戻ることはありません。だから、書くには覚悟がいるんです。
おすすめ 広告・Webクリエイターの新着求人
まとめ
というわけで、「夢を諦めてはいけない。」CAMPFIREの広告に、あるコピーライターの言葉を思い出すでした。
今回の広告。仕掛け人はGOの三浦崇宏さんです。第一弾ではタグラインの「夢見る人を、はじめる人に。」CAMPFIREが、次はどんなメッセージでくるのか楽しみですね。
わたし最近思うんです。コトバで何か仕掛けようとする人が好きだなって。だって、コトバの力を信じてるってことだから。ちょっと臭いですね。ではまた。
こんな記事も読まれています