今日ご紹介するのは、この年末年始に(興奮しながら)読んだ『アイデアの発見』。日本初の広告制作プロダクション、ライトパブリシティの代表を務める、杉山恒太郎さんの著作です。
だいたいの本は「ことはの本棚」で簡単に紹介するんですが、だいぶ響いたんで記事にしました。
おすすめ はじめてのクリエイティブ転職
おすすめ 広告・Webクリエイターの新着求人
エポックメイキングな広告がずらり
結論ですが、とっても良かったです。良質な講座に半年通って、もう一度広告の歴史や存在意義、あるべき姿を勉強し直した。そんな感じです。
杉山さんの膨大な知識や経験から、時代を変えたエポックメイキングな広告、広告を見る視点などを惜しみなく提供してくれています。
海外を中心に、約一世紀に渡る広告を取り上げていますが、まぁその事例と解説がことごとくおもしろい。広告はカラーなんで、見た目にもちゃんと楽しめます(デザイナーさんにもおすすめ)。
なんだろ。「あぁ、広告って本来そういうことだったよな」「時代を、場合によっては世界をも変えてきた広告の力とは、こんなにもすごいものか」と、見せつけられました。
ここまでいくと学問ですね。「広告学」という講座を聴講したような感覚です。「広告ビジネスの黎明期、成長期。広告に力がある時代だった」という意見もあるでしょうが、それはどうでしょう。
「大きさこそ正義」だったアメリカ社会へ、価値転換を促した広告。1960年。今見ても、とてもスマート。#フォルクスワーゲン #海外広告 #グラフィックデザイン #アイデアの発見 https://t.co/OJJhX7K9L6 pic.twitter.com/abi78bw4kO
— ことばと広告社 (@kotobatoad) 2019年1月11日
たしかに価値観も多様化して、メッセージ一点突破でも、大衆を動かすことは難しい世の中です。もはや、「大衆」なんて存在しない。そんな風に一括りにできない時代です。
でも、ガツンと効く、骨太の広告。スッと入ってくる、クレバーな広告。トンと心を打つ、エモーショナルな広告は現代にもたしかに存在します。
あまり、難しく考えないよう心がけるわたしですが、そんなことを思いました。「昔は良かった」と口にした瞬間に、クリエイターは終わる。そういうことかもしれません。
こんな記事も読まれています