広告は、世の中を映す鏡。ここ数年、特に増えたと感じるのが「ジェンダー(社会的性差)」を扱ったメッセージです。
今回紹介するのは、「職業のステレオライプを壊せ。NIKKEI UNSTEREOTYPE ACTION」の新聞広告。ピーナッツのルーシーには、大きな夢があるようで…
なんと、アメリカ合衆国大統領になりたいんだそうです。
ピーナッツもスヌーピーも詳しくないんで、調べたところ「ルーシーはよく女性の権利について主張していますが、いつか大統領か女王になりたいという高い願望を抱いています」とのこと。
もともと、そういう女の子なんですね。キャラクターにメッセージを託すとき、しばしば話題になるのが「このキャラは、そんなこと言わない」という指摘。
今回は問題なさそうです。キャッチコピーは「ルーシーの夢を叶えよう。」
ルーシーの夢を叶えよう。
それは、大統領になること。彼女が漫画に登場して約70年、夢はまだ叶っていない。能力も意欲もある女性が国のトップになる、組織を率いる。それが特別な話でなくなる日はいつだ。声をあげよう、風は吹いている。#女性のリーダーを増やそうhttps://t.co/da2Zbwn6ZE pic.twitter.com/bBF2HDSj5W
— ことばと広告 (@kotobatoad) July 28, 2020
前回の大統領選ではヒラリー・クリントンさんが現トランプ大統領にまさかの逆転負け。あと一歩のところで、初の女性大統領の椅子を逃しました。
国内に目を向けると、古くは女性として日本初の政党党首を務めた土井たか子さん。ときどき、野田聖子さんの名前も挙がるでしょうか。小池都知事は再選したばかりで、4年の任期を全うすると71歳…
いずれにせよ、国や大きな組織のトップに女性が就任する。そのことが、特別なニュースにならない日はいつになるんでしょう。10年?20年?まだ、50年くらいかかりますか。
そう思うと、欧州はイギリスのサッチャーさんや前メイ首相、ドイツの現メルケル首相など、一歩も二歩も進んでいる印象です。そうそう、今年はこんな新聞広告もありました↓
3月8日は「国際婦人デー」。13年前の今日、奈良新聞に掲載された啓発広告の答え合わせとも言える全面広告を、本日掲載しました。
2007年3月8日「日本人初の女性総理は、きっともう、この世にいる。」
2020年3月8日「日本人初の女性総理は、え、まだ生まれてないんですか。」#国際婦人デー#奈良新聞 pic.twitter.com/6dj1hlCq33— 奈良新聞(Nara Shimbun) (@nara_np) March 8, 2020